Encounter 5
「まさか、ハロのこの機能を使う日が来るとは思ってもみませんでしたよ」
ハロ越しに、アスランの少し苦笑混じりの声が聞こえる。
「そう仰りながらも、私だと直ぐに気付いて下さいましたね」
「貴方から貰ったハロから通信がくれば嫌でも分かります…」
実はラクスはアスランから貰ったハロを少々改造して通信機能と映像機能を取り付けていた。通信と言っても媒体がハロの為音声のみだけしか繋ぐ事ができない。また、映像機能も録画機能しかないのだが、ラクス曰く何かの役に立つかもしれないとの事。
そしてラクスはアスランにも改造したハロを一つ半ば無理矢理にも近い形で渡していたのだった。
「ラクス何かあったんですか?」
態々通常の通信機ではなく、ハロを使っての通信という事にアスランは訊ねる。
「アスランは今、休暇中ですわね」
「……は?」
が、返って来たラクスの返答は全く質問回答と答えがかけ離れ過ぎているので、アスランはたっぷりと理解する時間を得て間の抜けた返答をする。
「ハロの通信に出るという事はアスランはご自宅に帰っているのではないのですか?」
アスランから肯定の返事を貰えなかったラクスはアスランの所在地の確認をする。
「…いえ、自宅にいますけど…」
ハロをヴェサリウスに持っていく事ができないのもあるが、何より自分がハロを持っている事自体、きっとあの艦の中では奇異の視線と変な噂をされるのは明らかだ。
「休暇中で丁度良かったですわ」
だが、ラクスは一人何か納得したような表情を浮かべる。それに対してアスランは何が何だか全く分からない。
「私キラが気に入りましたわ」
ラクスの突然出てきた人物の名前にアスランは反応し、ラクスに聞き返す。
「キラ?ラクス一体どういう事ですか!?」
「私、今何処にいると思いますか?」
だが、ラクスはどこかはぐらかす様にアスランに話しかける。
「何処って…確か貴方は追悼慰霊団としてユニウスセブンに向かったのでは?」
「正解ですわ。ですが私は今ユニウスセブンにもシャトルの中にもいません」
「でしたら何処にいる……キラってまさか、AAにいるとか言わないで下さいよ」
アスランは『キラが気に入った』という台詞を思い出し、まさかの予想をラクスに言う。
「まぁ、当たりですわ。アスランは勘が鋭いですね」
せっかく驚かそうと思ったのですけど…と少し残念そうに呟くラクスにアスランは激しい眩暈に襲われる。
出会った時から天然だと思っていたが、ここまで来るともう天晴れとしか言いようがない。
「ラクス…今、貴方は地球軍…敵として戦争をしている相手の軍艦の中にいるんですよ」
「乗っていたシャトルに地球軍の方が来まして救命ポットに乗せられました。そしてその後キラが私のポットを回収してくれましたの」
アスランの何処か疲れた声にもラクスは構わず、自分がAAに来た理由を話す。
「そんなっ、貴方の乗ったシャトルは軍ではなく民間のモノでしょう!何て事をっ!」
「地球軍の方がもうお気を沈めて下さっていたらいいのですが…。でも、その事がありアスランからいつも聞かされてましたキラとお会いする事ができました」
どこまでもマイペースな考えのラクスにアスランはもう何も言えなかった。
「アスラン。私、一つ良い事を思いつきましたの」
「…何ですか」
何となく聞きたく無いと本気で思ってしまうアスラン・ザラ(16)
そしてこの後ラクスからとんでもない思いつきを聞かされる事になるのだった。
「救命ポットに乗ってAAまで来てくださいv」
コメント
物凄い短くてすみません(滝汗)キリがいいといえば一応いいので、今回はここまでです。
勝手にハロ同士は通信できる設定。ラクスが機能付けただけ。次回はまた新しい機能が出ます(多分)
アスラン登場。マトモな事言ってるので、次はキラ馬鹿全開で行きたいです。
BACK TOP NEXT