AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する

Encounter 3







「フレイの事は、ごめんなさい」

フレイとサイが食堂を去り、静かになった食堂でミリアリアがラクスに謝る。

「気にしないで下さいませ」

ラクスは変わらない微笑みを浮かべてミリアリア、トール、カズイを見る。

「ピンクちゃん、そろそろ帰りましょうか」

ラクスがテーブルの上で転がっているハロに声をかけるが、ハロから何も応答が返ってこない。

「どうしました?ピンクちゃん?」

ラクスはハロを両手で持ち上げて再度声をかける。

『ハ…ロ……』

耳を一度だけパタンと動かしたままハロはそれ以上動かなくなってしまった。何とか音声だけは正常とはいかないが、機能はまだ生きている様子だった。

「ハロ!しっかりしなさい!どうしましたか!」

ラクスは様子のおかしいハロに何度も声をかけるが、ハロはラクスの声に『…ハ…ロ…、ハ…』と上手く反応できないでいる。

「もしかして、さっきのフレイが原因なんじゃないかな…?」

カズイがおずおずと言う。

「一応俺達も工業カレッジ生なんだし、何とか直せないか?」

「でも、私達で中を開けても大丈夫かしら…私の技術力では正直この機械作れないわ」

トールの意見にミリアリアも考え込みながら話す。

 

「ラクス、僕一度部屋に取りに行くものがあるから戻るね。直ぐに戻ってきてハロの調子見るから少し待ってて貰ってもいい?」

 

考え込む三人の後ろから今までずっと黙ったままのキラがラクスに声をかける。

「わかりました。私はここで待っていますわ」

ラクスはキラを見て頷く。

キラもラクスの笑顔を見て笑みを返す。

「皆、ラクスの事少しの間だけお願い」

キラは三人にも笑みを浮かべると急いで自室に戻るのだった。

 

 

 

 

『トリィ』

聞きなれた鳴き声の鳥型マイクロユニットが持ち主よりも早く到着して部屋の中を旋回する。

「トリィ…先に行かないでよ」

キラはトリィを見ながら軽く唇を尖らせると、トリィはキラの頭上を数回旋回した後の肩にちょこんと止まる。

トリィが肩に戻りキラは少し嬉しそうにトリィを見ると、ラクス達の元に行く。

「お待たせ。これでハロの故障部分がわかるかもしれない」

キラは言いながらテーブルの上にノートPCを置き、ディスプレイを開くとハロの耳の蓋を開け幾つかの配線をパソコンに繋げる。

そして電源を入れると、物凄い早さでキーを叩いていく。

「まぁ。キラそんなに早くキーを叩けるなんで凄いですわ」

ラクスはキラのタイピングと画面の切り替わりの速さに驚いた声を出すと、キラは苦笑する。

ヘリオポリスの学校に通っていた時も、コーディネイターという事でタイピングが早くてもどこか当り前という形で見られていたので、ラクスの言葉がとても嬉しく感じる。

「取り合えず、今の所外傷はあまり無い見たいですね、動作プログラムが衝撃でエラーが出てしまったみたいです。言語プログラムは書き換えれば元に戻ると思うので…ただ僕はハードには弱いので、プログラムだけなら元に戻せるので戻しますね」

キラは話をしながらどんどんとキーを叩いてプログラムのエラー修正をしていく。

そして、作った本人の性格が現れているどこまでも規定通りに構築されているプログラムを見てキラは笑みを深くする。

 

「昔アスランにもオカピが壊れてしまった時を直して貰った事がありましたの」

 

ラクスは思い出したのか、キラを見ながら楽しげに話し始める。

「オカピ…?」

「そうですわ。私が生まれた時から一緒にいるペットロボで、大切なお友達ですの。初めてアスランと会った時にオカピがの調子が悪くなってしまって…その時アスランが直して下さいましたの」

ラクスはその時の様子を思い出したのか、嬉しそうに話す。

「アスランは昔から細かい作業が大好きで、マイクロユニットとか得意だったんだ…」

キラは月にいた頃、毎回マイクロユニットの課題が嫌いで提出日間際になってアスランに手伝って貰って完成させた事を思い出す。

「そして次にお会いした時にハロを下さいましたの。会う度にハロを下さり私の家には沢山のハロがおりますの」

キラの穏やかな顔を見てラクスは話を続ける。

ラクスも実は先程、フレイと名乗る少女の言動がキラを酷く傷つけている事に気付き、何とか少しでもキラの心の傷を和らげる為にアスランの話を出した。

何よりキラが一番穏やかな顔をするのはいつだってアスランの話なのをラクスはキラと一緒にいて気付いたのだ。

「ハロが沢山…」

「でも、私はもっとハロが欲しいのでアスランには頑張ってまだ作って頂きますわ」

ラクスの大量のハロが欲しい宣言にキラはモニターから思わず目線をラクスに向ける。1つでも色んな意味で大変なハロを大量に欲しいというラクスにキラは曖昧な笑みを浮かべて「そうなんだ…」とだけ口にする。

「ハロは沢山頂きましたが、ピンクちゃんはこの子だけですわ。他にもネイビーちゃんやオレンジちゃんなど全てハロですが、同じものは1つだけ。だからアスランにはまた違うハロを作って頂きますの」

ラクスはとても楽しそうにクスクスと笑いながらキラに話す。

「アスランは自分の作った物をこんなに大切にして貰えて…幸せだね」

「そうですわね。キラがトリィを今でも大切にいる事を知りましたらアスランは物凄く喜ぶでしょうね」

自分にそのまま切り返され、キラは顔を赤く染める。そんなキラを見てラクスは楽し気に笑うのだった。

 

 

 




 

コメント

キリがいいので、短いですが終了します。
友人三人、出番ないです。スマン…。
次は出番沢山だせればいいな…でもカレッジ4人はどっちかというとフレイの方に傾く予定です。あんまりキラを守れてないのは本編通りという事で(汗)
アスラン…思い出話ばっかですが、出番がまだ来ないので(滝汗)





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