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Pillow talk 〜Side MINATO〜

 

 

 

ベットの上には幼さを残す少年が眠りについていた。

顔には疲労の後がくっきりと残り、躰のあちこちに赤い痣がくっきりと付いている。

目元は泣きすぎたせいで赤く腫れてしまっている。きっと目を開けたら兎のように真っ赤になっているのだろうと予想ができる。

「少々やりすぎたのかもしれんな」

私はベットの上で少年の寝顔を見ながら呟く。

隣に寝ている少年は痛々しいという表現がピッタリという位憔悴していた。

だが…この少年をそうしたのは紛れもなく私自身だ。

「……重傷だな」

私は自嘲気味に笑う。

この少年に対する自分の独占欲は日増しにどんどん強くなっていく。自分でも驚くくらい自分はこの少年に酷く執着している。

何としても手に入れたいと思った。

多分、初めて彼を見たときからその思いはあったのかもしれない。

綺麗な青い髪に意志の強い目、くるくると変わる表情…その何もかも自分のモノだけにしたかった。

そして私はそれを実行した。

彼の周囲にいる人物を業と遠ざけるように仕向けた。

少年が自ら遠ざけるようにしてー。

「我ながら非道な行為をしたものだ」

自分で言うのもなんだが、本当に酷い事をしたと思う。何せ彼の最も大事にしている友人達の目の前で犯し、そして自分から友を突き放しすようにしたのだから。

自分のせいで友人達を私から守りたいと思うあの時の必死な彼は私を更に煽った。

勿論私は友人なんぞに全く興味はない。ただの脅し文句だが、空には効果が絶大にあったようで友人達の前で自分から私のモノになると誓ったのだから。

だが、彼は気付いていなかったのだろう。別に私は誰彼構わず抱く趣味は無い。抱きたいのは目の前にいる少年、空だけだ。

非情な事をしでかしたが、後悔という感情は私の中には微塵もなかった。むしろ嬉しさの方が勝っていた。これでこの少年を自分だけのモノにできるというこれからの事が楽しくて仕方なかった。

「やっと手に入れたのだからな」

私は自分の腕の中で寝息を立てている空の髪の毛を梳く。

柔らかい髪のその感触は触っていてとても気持ちが良い。

何度か髪を梳いていると「んっ…」と小さく声が上がる。

そしてギュっと私のシャツを手で握る。

その可愛らしい行為に溜息が漏れてしまう。

(無意識でやっているのだろうが…)

ここ最近空はよく寝ている時に私のシャツを握る癖がある。

好かれていないと分かっているが、そういう事をされると嬉しくて仕方ない。

蕾のまま、これから更に開花していくであろう花を私は無理矢理手折ったのだ。

憎まれて、恨まれて当然の事をしたのは自分自身一番良く知っている。

それでも彼が、空が欲しくて仕方ない。

躰を私無しでは生きられないようにしようと毎日それも昼夜関係無く抱き続けている。だが、溺れているのは彼では無く私の方なのではないかと時々思う。

私が空無しでは生きられないのだという錯覚を覚える。

「空」

小さく名前を呼んで額に触れるだけのキスをする。それから頬や目元、髪の毛にも同じようにキスを送る。

「んぅ…」

くすぐったそうに空は小さく寝返りをうつ。

その仕草に私は苦笑する。

あまりにも自分らしくない行動に対して。

いつもそうだ。空が眠っている時にだけ優しく扱う自分がいるのだから。

普段は無体な事しかしないのに、空が寝ると何故だか無性に甘やかしたくなるもう一人の私がいる。

「…みな…と…」

ふいに空の口から自分の名前が出て驚いた。

「空?」

思わず空の顔を覗き込むが、眠っている。

「寝言か…」

思わず苦笑してしまう。夢の中に自分がいるのだろうかと思うと嬉しくなると同時に何故か心の中が少し温かくなる感じがした。

「おやすみ、空」

静かな寝室で私は空の耳元で囁くと、腕の中に収まっている空を両手で抱きしめるようにしながら眠りについた。

 

 

 

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