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Forwarding of Soul 2

Forwarding of Soul 2

 

 

 

爆風、硝煙、熱風、そして大切な人の腕。

 

『エド…無事……か…っ』

 

意識が途切れる前に聞いたアナタの声

”大佐”という立場を強調しないで大丈夫な人だけがいる時だけ読んでくれる名前で読んでくれた。

彼には的があまりにも多いから。

それでもいつでも彼の漆黒の眼は優しかった。

そして俺の無事を確認する彼の眼もまたいつもの様にとても優しい黒だった。

 

 

 

「そうだ、大佐は無事なのか?」

エドワードは記憶の糸を辿り今までの事を思い出して気付く。

自分は大丈夫だが、ロイの安否がとても気になる。

気のせいではなく、ロイがあの爆発からエドワードを守ったのだ。

「死んでるなんて…許さない」

エドワードは唇をキツク噛み締める。

そして一刻も早く彼に会いたくて、無事な姿が見たくてベッドの上から起きあがろうとした時、今まで真っ白な視界を作っていたカーテンがシャッと音を立てて引かれた。

そして同時に部屋に入ってくる人物にエドワードは驚愕を隠せなかった。

 

 

「今日でやっと退院だね。おめでとう」

 

 

声をかけた人物は、少し茶色が混じった金の髪に同じく茶色味がかかった金の瞳…ゴールデンブロッドの色をした短髪の同じ年齢位の少年だった。

少年は嬉しそうに笑顔をエドワードに向ける。

だが、エドワードはその少年を見て一目で分かった。

彼が何よりも大切にしているたった一人の肉親。

今は魂だけの鎧の姿と化しているアルフォンスと同じ姿をしている事に。

最後に人間であった弟を見たのは随分幼い頃だが、それでもエドワードには目の前にる彼がアルフォンスである事が分かった。

「ア…ル……お前…身体が」

何時の間に身体が鎧から人間…自分たちがずっと求めていた姿に戻ったのかエドワードには分からなかった。

余りの驚愕にエドワードは掠れた声を出すことしかできない。

「身体?それだったらエドの方こそ大丈夫って僕は言いたいよ」

アルフォンスらしき少年が苦笑しながらエドワードの所まで来る。

「身体があんまり丈夫じゃないんだから無理はしないでよね。風邪が肺炎にまで進んじゃうなんて洒落にもならないんだから」

大きく息を吐くと、ベッドの側にあった簡易椅子に腰掛ける。

一方エドワードはアルフォンスの姿にも驚きだが、自分の呼び方にも驚きを隠せない。

何せ、自分の弟アルフォンスは一度だって自分のことを『エド』と呼び捨てにすることはない。

彼はいつだって自分のことを『兄さん』(たまにバカ兄とか言われるが)と兄と呼ぶのだ。

エドワードは状況についていけなく、口をパクパクと開くが何から言っていいのか…否、言いたいことが有りすぎて上手く喋れない。

そんなエドワードをアルフォンスらしき少年は首を少し傾げて

「金魚のモノマネ?」

とエドワードに発言をした。

二人の間に奇妙な間ができるが、それを先に壊したのはエドワードの絶叫にも近い突っ込みだった。

 

「誰が金魚のモノマネなんかするかぁぁ!!」

 

大声で思いっきり吠える。叫ぶと言うより今のエドワードは吠えるという表現がまさにピッタリだった。

「ちょっとエド、どうしたの?」

「うるせぇ、大体イツから君は兄である俺の事を『エド』なんて呼ぶようになったんだ?それに何でちゃっかり元の身体に戻ってるのんだ!まさか賢者の石見つけたとか言うなよな!たまたまあの爆破で赤い石みつけて『僕を元の身体に戻してください』とか言ったら元に戻っていたとかっていう、昔話の都合良すぎる話とかっていうんじゃねぇだろうなぁ。例えそうだとしても一人で勝手に元に戻ろうなんて俺は兄貴として悲しいぞ!3年間共に旅をしてきてやっと見つけたのに一人で元の身体に戻るなんて、どうして俺を呼ばなかった、アルフォンス!」

エドワードは言いたかった事を一気に捲し立てる。正しくマシンガントークだ。

そんなエドワードをアルフォンスと言われた少年は目をパチパチと瞬きしながら呆然として聞いていた。

そんなアルフォンスの表情をどうとったのか、エドワードは今まで真っ直ぐ見ていたアルフォンスから視線を今度はベッドの上のシーツに目線を落とす。

「……別にお前が元の肉体を手に入れた事が良くないなんて思っていない。だけど、せめて一言俺にも言って欲しかった……そんな事は俺の我が儘だって事は分かっているけど…」

先程とは打って変わり、呟くように話す。

そんなエドワードを見て目の前の少年は困惑気な表情を浮かべながら口を開いた。

「…確かに僕はアルフォンス・エルリックだよ」

目の前の少年はハッキリとした口調で自分がアルフォンス・エルリックである事をエドワードに伝える。

エドワードはアルフォンスの言葉に再び首を上げる。

 

だが、次に発せられるアルフォンスの言葉がこれが自分のいた世界と異なることを否応無しにエドワードに叩き付けられる。

 

「けど、エドワードと僕は同じ年で僕はエドを「兄」の名称で呼んだことは今まで一度だって無いよ?それに元の身体って何?僕生まれて15年間ずっとこの身体だよ」






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