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着信履歴



「…こない」

自室のベットの上でゴロンと転がりながらリョーマは手に持っている携帯のディスプレイを見る。

「何でこないの〜〜〜っ」

画面を見ながら一人愚痴る。

ベットの下ではカルピンが主人の機嫌の悪さを感づいているのかクッションの上に座りながらリョーマを見ていた。

 

 

手塚が九州に行ってからリョーマと手塚は携帯で連絡を取り合っていたのだが、最近はお互い何かと忙しくなってきたため、最近は電話よりメールの方で連絡を取り合っていた。

そんな日が続く中、昨日手塚から1通のメールが届いた。

メールの内容は…

『明日の夜8時過ぎ位に電話する』

と短いメールの内容だった。

「もうちょっと長い内容でもいいんじゃない?」

あまりに用件のみのメールの内容にリョーマは苦笑しながらも口元には自然と笑みが浮かんでしまう。

手塚はメールでも電話でもあまり口数は多くない。それはリョーマも同じでお互い電話をしていても黙ってる事がしばしある。

だが、その沈黙も気持ちいいものだから別にどちらとも必死になって話を繋げようとはしない。

ぽつぽつとお互いの近況を話あってそして電話を切る。

会話自体短いが二人にはそれで充分だった。

だが、ここ2週間程互いに忙しい生活を送っていたので、メールも1日に1、2回するだけだった。

当然、リョーマは寂しくないといえば嘘になる。本当は電話をして毎日でも声を聞きたいのだが、手塚も今必死になってまた青学に戻ってこようとしているのだ。

だから昨日届いたメールはリョーマにとって何よりも嬉しかったのだった。

 

 

だが、8時半を過ぎた今になっても手塚からは連絡がこなかった。

「…忙しいのかな」

リョーマはベットの背もたれに凭れながら、携帯を再度見る。

だが画面には何も変化はなかった。

小さく溜息を吐いた瞬間ー

コンコンっとドアをノックする音と共にガチャリとドアが開かれる。

「菜々子さんどうしたの?」

リョーマは入ってきた菜々子の顔を見て笑みを浮かべる。

「お風呂が空いたから伝えに……ごめんなさい電話中だったのね」

菜々子はリョーマの手に握られている携帯を見て申し訳なさそうな顔をする。

「別に…電話してないから」

リョーマは菜々子の誤解を解く。

「それなら良かったわ」

菜々子はニッコリと笑顔をリョーマに浮かべる。

「お風呂空いたの?」

「今日はリョーマさんが一番最ですからのんびり入れますよ」

菜々子は笑顔でリョーマに告げると、リョーマの部屋から出ていった。

 

一人になったリョーマは画面の時計を見る。時刻は8時40分を過ぎている所だった。

「……素早く入ってくれば大丈夫かな?」

(9時前に戻ってくれば)

リョーマは自分にそう言い聞かせて風呂に向かったのだった。

 

 

急いで風呂に入り、リョーマは素早く着替えて自室に向かう。

速攻で入ったのでまだ15分位しか時間は経ってなかった。

リョーマはバンッとドアを開いてベットの上に転がってる携帯を見ると、携帯が点滅していた。

「マジ!?」

慌てて携帯の画面を開くと『着信あり3件』という文字が画面に書いてある。

リョーマは急いで着信履歴を調べると、やはり手塚からの電話だった。

履歴3件、5分起きにキッカリと連絡をしてくる辺りが手塚らしくてリョーマは思わず笑みを浮かべる。

だが、それを3回繰り返して出なかったのだから、リョーマは不安に狩られる。

「…国光怒ってるかな」

昨日ちゃんとメールをしてくれたのに、今日3回も電話して出なかったなんて…とリョーマはしゅんと項垂れる。

あの時風呂に入らなければ…と後悔するが今となっては過ぎた事である。

暫しリョーマが色々と考えていると、手の中の携帯の着信音が流れ始めた。

リョーマは画面を見ると、待ちに待っていた手塚からの電話だった。

リョーマは急いで通話ボタンを押した。そして…

「国光?」

相手の名前を呼ぶ。

「リョーマ」

電話越しだが、手塚が自分の名を呼ぶ声がしてリョーマの心はいっぱいになる。

ただ名前を呼ばれただけでとっても嬉しい気持ちになる。

「着信履歴分いつもより多く話そうね」

溢れ出す嬉しい気持ちを抑えながらリョーマは手塚にそう言うのだった。

 

 

2週間ぶりに交わされる恋人達の会話は果たしてどんな内容だったのかは、二人だけが知っているのだった。

 

 

 

コメント

たまには原作設定で…。

手塚さん本当に一体いつ返ってくるのかな。九州から(涙)