AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する

メガネを取った時



今日の練習が終わり、手塚は水飲み場でいつもの通り顔を洗う。

「国光っ」

顔を洗っている最中にいつもの通りリョーマが後から声をかけてきた。

手塚はそのまま蛇口を捻り水を止める。

「ハイ、これ」

顔を上げた手塚にタイミングよくタオルをリョーマは渡す。

手塚はそのままリョーマから差し出されたタオルを取り、顔を拭く。

「ありがとうリョーマ」

吹き終わり手塚はリョーマと目を合わせて礼を言う。

リョーマは微かに頬を染めて手塚から少し目線を外す。

「別に…だって国光のそんな顔誰にも見せたくないから」

ぶっきらぼうにそう言いながらリョーマは手塚の顔を見上げる。

「?」

手塚はリョーマの言いたい事がさっぱりわからなくて訳のわからないという表情をする。

「リョーマ?」

見上げたまま何も喋らないリョーマに手塚は問いかける。

「〜〜〜っ」

だがリョーマは顔を赤らめたまま何も言わない。

「リョーマ?どうしたんだ?」

手塚はいつもとは少し様子の違うリョーマに内心焦る。

可愛い恋人にはとことん弱い手塚である。

リョーマの頭に手を乗せて、膝を曲げ目線を合わせるとリョーマは小さく唇を動かした。

「何だ?」

が、手塚には聞こえなくて聞き返す。

「だからっ、国光が眼鏡外した顔を他の人に見せたくないの!」

リョーマは恥ずかしそうにだけど、少し怒鳴るような勢いで手塚に言う。

「は?」

だがリョーマの台詞に手塚は訳が分からないという風に間の抜けた返事を返した。

「だからね、国光ただでさえ格好良いけど眼鏡かけるともっと格好良いんだもん。だから俺以外の前で外して女子とかに見られるの俺が嫌なの!」

リョーマは自分でも女々しいと思っているのか、段々と顔を下に向けながら手塚に自分の考えを教える。

「それは…ヤキモチを妬いているという事か」

手塚は笑いを含んだ声でリョーマ聞く。しかしその表情はとても嬉しそうだ。

「だって…」

リョーマはしゅんっと項垂れると、途端腕を引っ張られてリョーマの手塚の腕に抱きしめられる。

「!!」

「嬉しいものだな」

手塚はクスクスと小さく笑いながら腕の中にいるリョーマを強く抱きしめる。

「国光?」

リョーマはバクバクと色んな意味で高鳴る鼓動のまま顔を上げて手塚を覗き込む。

「リョーマ」

手塚は優しく微笑んでリョーマを見る。

途端、リョーマの顔は一気に真っ赤に染まった。

「だから、…そんな表情…反則」

小さく悪態をつくリョーマに手塚はニヤリと口の端を上げる。

「安心しろ。俺がこういう表情をするのはリョーマの前だけだ」

「本当?」

リョーマは聞き返す。

「あぁ。それに眼鏡を外すのもリョーマの前だけだが」

「どうして?」

手塚の台詞にリョーマは小首を傾げる。

その姿がとても可愛くて手塚は小さく笑みを漏らす。

「リョーマがタオルを持ってきてくれるからな」

端から見ても幸せそうに笑う手塚の顔を見て、リョーマは手塚の胸に顔を埋める。

「バッカじゃない」

だが、そう言いながらリョーマは手塚の背に腕を回してギュゥっと腕に力を入れる。

「さっきの台詞忘れないでね」

ポツリと呟く。

「あぁ」

今度は手塚もリョーマの台詞をいちんと聞けたので頷いた。

こして手塚の素顔はリョーマと二人っきりの時だけ見れるようになったとか。

 

 

END