| ぬくもり 部活終了後の更衣室。 いつもの事ながらそこには部長である手塚ともう一人異例の一年生ルーキーのリョーマの二人がいた。 「まだ部誌終わらないの?」 「あぁ…もう少しで終わる」 リョーマは手塚の背中に乗っかかるように机の上を覗き込む。 「部長の背中って気持ちいい〜」 リョーマがそう言いながら手塚の背中に頬ずりする。 「猫だな」 「猫でいいもん」 手塚は苦笑しながら部誌を再び書き始める。 リョーマは背中から伝わる手塚の温もりの気持ちよさに段々と瞼が重くなってきたのを感じた。
「リョーマ?」 背後でずっと大人しくしているリョーマに手塚は呼びかけるが返事は無かった。 「リョー……」 そのまま首を捻らすとリョーマが背中にしがみつきながら寝ていた。 (器用だな) 手塚の第一感想はそれだった。手塚はゆっくりと躰をそらしてリョーマを抱きとめる。 「ん〜」 途端にリョーマが小さく唸る。 「リョーマ?」 手塚がリョーマに問いかけるとリョーマは手塚の首に腕ををギュっと回すと再び安心しきったように眠りについた。 「……」 手塚は苦笑しながらリョーマを自分の膝の上の載せる。と部誌の続きを再会し始めた。
ーすごく温かくて気持ちいい。 ートクトクって音がすごく安心する。 ーずっとここにいられればいいな。
「ん〜」 小さく唸り声を上げてリョーマは起きた。 軽く両手を伸ばそうとしたが何かに邪魔をされて身動きができなかった。 「…くにみつ?」 ふと、自分の周りを見渡すと「何か」がなんなのか気が付いた。 何かは手塚の腕だった。リョーマを膝の上に載せ左腕でしっかりとリョーマを抱きしめながら右手で頬杖をつきながら手塚は器用に眠っていた。 (これじゃぁ動けないや…国光の手どかすかな) リョーマは腕を外そうと身を捩るが、腕は離れる所か余計に強く抱き返される。 「///…」 (器用だな〜) 心の中でそんな考えが過ぎるのと同時にリョーマは誰に見られているのでもないのに恥ずかしくなり顔がだんだんと赤くなっていく。 そして今度は思いきり力を込めて手塚腕を離そうと必死になる。 「…何をしているんだ?」 何とか腕を剥がそうと四苦八苦していると突然、頭上から声が聞こえてきた。 「え!?」 リョーマは首を上に傾けるとまだ少し眠たそうな手塚の顔がそこにあった。 「…ごめん」 「何故謝る?」 目が合うなり謝るリョーマが手塚には分からない。 「だって…国光気持ちよさそうに寝てたから…」 リョーマはしゅんっとなりながら申し訳なさそうに手塚に言う。 「成る程。だが原因はリョーマかもしれないな」 「え!?」 (どーゆーこと?) ワカラナイという顔をしているリョーマに手塚は喉の奥で笑う。 「リョーマの体温が気持ちよかったからな」 それだけ言うとリョーマも分かったのか顔が明るくなった。 「俺もね国光にギュってされながら寝てるとスゴイ気持ち良かったんだよ〜」 リョーマは言いながら手塚の胸に顔を埋める。 「トクトクってね国光心臓の音が聞こえて安心するんだ」 「確か母親の胎内の中はで心臓の音が聞こえるらしい。だから安心するのかもしれないな」 「でも俺は国光だから安心するんだけどね」 リョーマはニヤリといつもの強気な笑みを浮かべながら手塚を見る。 「そうか」 手塚は苦笑しながらリョーマを今度は両手で抱きしめた。
ちなみにその日から『たまには部誌を書くのを待っているのも悪くないかもな〜』とリョーマは思った。 |
コメント スランプ状態です。才能無いのにスランプな私。というか何も書けない、何かいても気に入らない状況。どうしよう… BGM 煉獄庭園様 「手を繋ごうよ」 |