| CROSS MIND
「なぁアンタにとって俺ってなに?」
空は水都の膝の上に向かい合うように座り、水都に質問する。
「ペットもしくは性欲処理相手」
すぐに答えが返ってくるが内容はかなり人間的扱いをされてないものだが空は「そっか」と呟くと、水都のスーツを脱がし始める。
そんな空の様子を水都は訝しげに見る。いつもなら必ず反抗するのに今日はそのまま納得している。しかも珍しく空の方が服を脱がせるという出来事も水都には異様な光景だった。
「どうしたんだ?」
ネクタイを弛める空を見ながら水都は空に言う。
「何が?」
空は小首を傾(かし)げながら水都を見る。
「今日はお前が珍しい事ばかりするから何かあるのかと思ってな」
「別に…何も」
空は水都の言葉を聞くとそのまま俯く。
「ただいつになったらアンタは俺を解放してくれるのかな〜ってね」
空は顔を上げ水都に挑戦的な眼差しを送る。
「ほぉ、まだそんな事が考えられる余裕があったとはな…躾が必要みたいだな」
水都は眉間に軽く皺を寄せると、ズボンの上から空の股間をギュと握る。
「…ッツ」
いきなりの刺激に空は少し腰を上げてしまう。
「何だもう後も欲しいのか?」
空のそんな様子を見て水都はクスっと意地の悪い笑みを浮かべながらズボンの上から空の股間を撫でたり揉んだりしている。
「ひ…ぁ、んぅ…」
毎日の抱かれている身体はいとも簡単に快楽の罠に落ちてしまう。空のモノはズボンの中で窮屈そうに張りつめている。
「相変わらず早いな。楽にしてやろうか?」
空は水都のシャツを両手で握りしめるように掴みながら懇願するようにコクコクと首を縦に振る。既に前はズボン越しからでもハッキリとわかる程勃ち上がりはじめていた。
「なら何て言うんだ?」
「……っ!」
「どうした?」
羞恥で震える空を見ながら水都は楽しそうに聞いてくる。
「………ねがっ…て」
空は小声で小さく呟く。
「何だ?聞こえないぞ」
水都は小さく笑いながら意地悪く空のモノを撫でながら聞いてくる。
「お…ねが…します。…イカせて……」
空は泣きそうな顔をしながら水都に訴える。早く自分の中で荒れ狂う熱を吐き出したくて仕方がないのだ。
「70点って所だ。初めに比べれば大分言葉遣いが良くなったがな…まぁ今回はいいだろうイカせてやろう」
水都は空の台詞を満足気に聞きながらベルトを外し、ズボンと下着を一気に脱がす。
「……ぁっ」
外気にさらされた空のモノは勃ち上がり先端からは先走りの液がタラタラろ流れていた。
「触っただけでこんなんになるのだから大した淫乱ぶりだ」
空の耳元で耳朶(じだ)を甘噛みしながら水都は囁くと左手で空のモノを扱き出す。
「先端からどんどん溢れてくるぞ。スゴイ音だな」
水都は嘲笑しながら言葉でも空を追いつめる。
「ひぁっ、やぁ…あぁ」
クチュクチュと濡れた音が耳に届き羞恥と快感が一気空に押し寄せてくる。
水都は空の反応を見ながら、先端の窪みを親指の先で引っ掻く。
「あぁぁぁ…っ」
途端空はビクビクと痙攣しながら水都の手の中で射精する。すべて吐き出し気怠い躰を水都の胸に預けて空は肩で息をしながら整えようとする。
「はぁ、はぁ……ヒッ!」
息を整えている空の後の蕾に水都は指を一本差し込む。
「今度は私の番だな」
水都は欲情した目で空を見ながら指の抜き差しを始めると、慣れた蕾はあっという間に指を受け入れてしまう。水都は一気に三本に指の数を増やして空の中を犯し始める。
「んっ…んぅっ」
蕾からはグチュグチュと湿った音が漏れでてきて、空の羞恥を更に煽る。水都も指をバラバラに動かして少しずつ内部を広げていく。
「うぅ…っ」
空は苦しくて思わず水都の指を締め付けてしまう。
「何だ?もう我慢できないのか」
水都はクスリと笑いながら空の中から指を引き抜き、自身の猛ったモノを空の蕾にピタっと合わせる。
「今日は自分から挿れてみろ」
水都は空にそう言うと腰を逃げられないように手で固定する。
「それっ…ヤダ…ッ」
空はふるふると首を横に振ると、水都が左手で空の髪を軽く掴み顔を強制的に上げさせる。
「やれ」
「……っ」
水都の命令に空は微かに涙目になりながら両手を水都の肩につけ、おずおずと腰を下ろしていく。
「あっ、あぅ…ぅ」
ミシっという音と共に水都の先端が空の中に入り込む。そのまま先端の太い部分を苦しげな声を上げながらゆっくりと銜え込んでいく。
「はぁ、ぁ…」
何とか先端の部分を飲み込み息を整えようとした瞬間水都が空の腰を一気に下ろす。
「アァァーーッ」
突然の衝撃に空は大きく躰を反らせる。そして呼吸も整わぬ空の腰を上下に激しく打ち突ける。
「ちょ…まっ…ぁぁぁーっ」
「待つわけ無いだろう」
水都はそう言うと空の腰を高く持ち上げる。
「…ヒァ…ァ、な…に?……アァーーッ」
水都の先端がギリギリ埋まっている所まで腰を持ち上げられそして勢いよく今度は下ろされ今度は水都のモノを根本まだスッポリと銜え込まされる。
「…み、…と、みな…とぉ、も、……ク…っ」
何度も繰り返され空は激しい刺激に口と目と両方「ナきながら」水都の名を呼ぶ。肩にあった両手もいつの間にか水都の頭を抱きしめていた。
「空ー」
「あぁぁぁーっ」
耳元で水都が空の名前を囁いた瞬間空は呆気なく自分の腹と水都のシャツを濡らして果てた。
水都も空が果てた後自身も空の内部に欲望の証を注ぎ込んだ。
「一体今日はどうしたんだ?」
水都はグッタリと気絶した空を大事そうに抱きかかえながらソファに乗せる。今日は珍しく空の方から協力をした。いつもは無理矢理水都の方から犯すのだが…。
「空」
水都は名を呼ぶと、前髪を優しく梳く。その仕草や瞳はいつもとはまるで違く穏やかだった。大事な物を扱うかのように水都は空の涙で赤くなった目元に啄むようなキスをする。
「お前を繋ぎ止めるにはどうしたらいいんだ…」
最初から手酷く扱いそして罠を仕掛けてできた関係。空の中では自分は憎しみ以外の他はない。それでも心まで手に入れたいと思ってしまう。心も体も全てが欲しいとー。
「そんな事は無理に決まっているのにな」
ーだから、躰を自分無しではいられないように繋ぎ止めるー
水都は自分の考えを自嘲気味に笑う。
そんな水都を空は気付かず深い眠りについていた。
「あ…れ」
掠れた声を出し空はソファから起きあがる。辺りを見回すが水都はいなかった。
疲れてダルイい躰に力を振り絞って起きあがるとトサっと自分の上から何かが落ちた。
「……」
落ちたのは自分の制服の上着とグレーのスーツ。
空はスーツを持ち上げてギュっと握りしめる。
「水都…」
空はポツリと呟きスーツに顔を埋める。いつからだろう水都の匂いがとても安心できる事を自覚したのは。そして時折見せる寂しそうな眼を見つけてから自分は水都に憎しみ以外の感情を持つようになった。
「でも俺はアイツにとってはペットだしな」
性欲処理もか…空は心の中で呟く。
今日は水都が何故か寂しそうな感じがした。いつもと変わらないといえばそうなのかもしれないが、何となくだけど空はそう思い行為を初めて自分の方から始めた。結果はいつもと同じ…いつもより少し酷かったが。
「…俺の事を対等の立場で接してくれるなんて…そんなこと有り得っこないのに」
そんな事は願ってはいけない。アイツはいつか俺に飽きて捨てるのだから好きになんてなってはいけないんだ。俺はアイツにとっては珍しい玩具の一つとしか思われてないんだ。
「どうしてこんな鬼畜人間を好きになっちまったんだろう…」
スーツを見るとに丸い染みがどんどんできていく。
空は自分でも気付かないうちに涙を流していた。慌ててゴシゴシと目元を擦り空はいそいそとシャツと制服を着こむ。
そしてそのまま教論室から出て行くのだった。
END

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