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お誘い

 

 

 

奏司は自宅の事務所に戻って直ぐに異変に気付いた。

今いるのは玄関。たった今仕事が一段落して、自宅に戻ってきたばっかりだった。

そして玄関をいつも通り開けた所までは良かった。

問題は…玄関に置いてある靴だった。勿論それは自分のではない。

持ち主の顔が奏司の頭の中にハッキリと浮かび上がり、このまま再び外に出てしまいたい衝動に駆られたがその後が問題なので、小さく溜息を吐きながら靴を脱いで自宅へと足を上げたのだった。

 

 

 

「おかえり〜奏司〜v」

「何でいるんですか?綾野兄さん」

お互い笑顔なのだが、前者は心からの笑顔を浮かべ、しかし後者は口元だけが笑みの形を浮かべている。
奏司の笑みは目が据わっているという表現がピッタリだった。

心なしか部屋の空気も少々肌寒くなっているのも、決して…気のせいではないと思う(汗)

そんな奏司の態度に彼の兄でもある綾野は差して気にするでも無く、ソファに座りながら、上半身だけを後に向けながら終始ニコニコと笑顔を浮かべている。

「奏司もいつまでも立ってないで座れば?」

「そうですね」

いつも通り口調も穏やかで口元に笑みを浮かべてはいるが、纏う雰囲気が冷たかった。

綾野は奏司に手招きしながら自分の隣の席をポンポンと叩く。

だが、奏司は綾野の隣ではなく真っ正面のソファに腰掛ける。

「で、今日は何しにワザワザ仕事があるだろうこの時間に僕の元に来たんですか?」

ニッコリと笑顔を浮かべながら、口外に「何でここにいる?」という避難を含めながら。職業が弁護士な奏司だけあってポーカーフェイスと口調で本心を隠すのは流石というか天晴れである。

「可愛い奏司と一緒にお昼を一緒にしようと思いついたから来たんだよv」

ニッコリと綾野も笑い返して目的を言う。

「綾野兄さん…時間は午後の3時になる所なんですが」

奏司は時計を見ながらわざとらしく綾野に言う。

「だって奏司お昼まだ食べてないんでしょ?」

どこで情報を手に入れてきたのかは不明だが、綾野は普通の人ならとっくに昼を取っている時間帯なのにも関わらず、奏司に問いかける。

「…えぇ」

奏司はそんな綾野を幾分か怪訝そうに見ながらも素直に頷く。

「じゃぁ私と一緒に食べても問題ないのだから、私もまだお昼食べて無いし」

上機嫌に話す綾野に奏司は頭痛と微かな眩暈を覚えた。

昔からこの兄である綾野に奏司は敵わなかった。いつもマイペースで自分がこうときめたら頑として譲らない性格の持ち主である綾野に奏司は一度も勝てた試しがなかった。

それに自分の可愛い弟の真一朗に毎回変なことを吹き込むし教えたりしたので奏司は色んな意味で綾野に警戒心を持っているのも事実だった。

「でも病院には行かなくていいんですか?もう午後の診察が始まっている筈でしょう?」

普段なら2時から診察が始まるのだが、3時の今になっても綾野がこうして自分の事務所件家にいるのはとても不思議な事には変わりない。

「奏司はいつからそんなお兄ちゃん思いじゃなくなっちゃったのかな〜真一朗にはあんっなに甘いのに!」

「そうだよ奏司!綾野センセーも、もっと甘やかしてあげないとダメダメだよ〜」

右手からピンクのうさぎのヌイグルミ(通称:モモ)を取り出して綾野は一人芝居を始める。

「そうだよね〜モモ君はやっぱり僕の事を分かってくれるね。奏司ったら昔はあんなに可愛かったのに最近じゃ僕を邪魔者の様に扱うんだ」

「そうなの?綾野センセーが凄く奏司の事大好きなのに何て酷い弟なんだ!」

「ありがとうモモ君。でも奏司はお兄ちゃんが嫌いみたいなんだ。だってご飯も一緒に取るのが嫌だって言うし…仕事に戻れって私を追い出すし」

「綾野センセー泣いちゃダメだよ!さぁ元気をだして」

嘘くさい泣き真似をして励ます人形の遣り取りを奏司は無表情に見つめている。昔からこの反応に一体どう反応すればいいのか内心苦悩しているのだが、第三者からみれば冷めた目で見ていると勘違いされてもおかしくない表情だったりする。

「モモくんは何て良い子なんだろう!」

だが、綾野は全く構わないという感じで、どんどんと芝居を進めていった。そんな綾野に対して奏司は今度こそ本気で頭痛がした。

しかも勝手に自分が責められている立場となっているのも何だか癪にさわるのもまた事実。だが、弟にも弱い奏司だが実は兄にも弱かったりするのでやれやれと小さく溜息を吐くと綾野の側に歩み寄る。

「わかりました。お昼一緒に食べましょう」

参りました。と言わんばかりの顔で奏司は綾野の誘いにOKを出す。

「但し、仕事は本当に大丈夫なんですか?」

これだけはどうしても譲れない質問だと言わんばかりに奏司は真顔で綾野に問いかける。

「それなら大丈夫だよ〜今日は午後から私は休診にしてもらったから」

笑顔を浮かべながら綾野はソファから立ち上がると奏司の頭を撫でる。

「本当に奏司は良い子だね〜」

ニコニコと笑顔を向けながら綾野は奏司の頭を何度も撫でる。

「…………やっぱり一人で昼食取って下さい」

暫く固まっていた奏司だが、口元を微かに引きつらせながら奏司は綾野にそう言う。

「え!?何で?さっき一緒に取ってくれるって言ったよね?」

「やっぱり気が変わりました。これから僕はまた仕事に向かいますから」

デスクに向かい、再び鞄を持ち奏司はそのまま足早に玄関へと向かう。

「ちょっと、ちょっと奏司!何で?どうして?」

奏司の後を追いかけるように綾野も急いで追いかける。

「では、綾野兄さん。またいつか会いましょうね」

玄関を開けながら奏司はニッコリと、本当に微笑みながら綾野に言うと、バンッと叩きつける様な音を出しながら玄関のドアを閉めたのだった。

「何で奏司機嫌悪いのかな〜?私何か変な事したのかな?ねぇモモくん」

「別に綾野センセーは奏司が可愛いからイイコイイコしたのにね?」

「本当にどうしたんだろうね奏司は」

玄関先で綾野は首を傾げながら綾野は一人疑問に思っていた。

 

 

 

余談だが、翌日…今度は奏司を夕飯に誘うが断られる綾野の姿があったとか。

 

 

 

 

 

コメント

相真に続くマイナーカプ綾×奏(?)です。文章がとっても短くギャグになっちゃっいました。効果音も一生懸命ギャグっぽいのを捜したりと変な所で力を使い果たしました(滝汗)綾奏好きなんです!4の奏空の時密かに綾奏も期待していた私だったので。マイナーカプ万歳!夜真とかも実は好きですv
いつかマトモな話が書けたらいいな〜と微かな希望を持ちつつ強制終了。