永遠のリング
水都と過ごす4度目の正月。
1度目はとてつもなく嫌だった・・・ほぼ無理矢理拉致されて強姦に近い扱いを受けた。
2度目はほんの少し警戒した・・・この時は何もされず、二人で年越しそばを食べながら静かな新年を迎える。
3度目は嫌ではなかった・・・オレが大人しければ水都は優しいと気付いたから。ずっと一緒に居れますようになんて、1度目では考えられないようなお願い事までしてしまった。
そして今年・・・オレは水都のマンションで4度目のお正月を迎えようとしている。
「なぁ、水都・・・・」
「なんだ?」
「もうさ・・・こうして過ごすのも4度目だよな。」
「そうだな。」
テレビから騒がしい笑い声が聞こえて、みんな新年を迎えることに盛り上がりを見せているけどこの部屋は相変わらず騒がしいとは無縁の世界。
そりゃまぁ、はしゃぐ水都っていうのも見たくはねーけど・・・・
年越しそばも食べ終わって今はのんびりゆったりとした時間を過ごしている。
短い会話が何度と無く繰り返される中、テレビのブラウン管からカウントダウンの音が聞こえてきた。
『今年も残すところあと15秒です。』
テレビのアナウンサーが興奮した声で実況している。
「羽柴、手を差し出して目を瞑れ。」
突然雑誌から顔をあげた水都がオレに向かってそんな要求をしてくる。
「な、なんだよ・・・」
「いいから早くしろ。」
いつもがいつもなだけに警戒するけれどここで抵抗しようものならどういうことが待っているか分からない。
オレはしぶしぶながらも両手を差し出して目を瞑った。
水都の吐息が近くで聞こえる。
てっきりオレはカウントダウンにあわせてキスでもしてくんのかなぁ〜なんて思ったんだけど水都からそういう気配は感じられない。
そのときヒヤっとした感触が左手に走った。
それでも目を開けずに居るとカウントダウンの声が5秒前になる。
「目を開けてみろ。」
水都の声に合わせてゆっくりと目を開けると飛び込んできたのはオレには不似合いと思われる銀色の飾り。
「水都・・・これって・・・・・・」
「私からお前へお年玉だ・・・」
カウントダウンの数字が1になったとき。
お祝いの言葉と共に水都の口唇が重なってくる。
テレビでは騒がしく新年を向かえた喜びの声が聞こえてくるけどオレの耳に響くのはテレビの音でもなく、除夜の鐘でもなく自分の心臓の音。
「なんで・・・こんなもん用意してんだよ・・・・・・・」
ゆっくりと口唇が離れ、自分の左手薬指に嵌っている指輪を見たオレは、照れ隠しにそっぽを向きながら水都に聞いた。
「お前を一生離すつもりはないという私の意思表示だ。」
「お年玉だって言っただろ・・・・」
「あぁ、一生に一度きりのな・・・・・・」
水都からのプレゼントを嬉しいと感じる自分が居る。
1度目からは考えられないこと。
「・・・あけましておめでとう。」
「あぁ、今年もよろしくな。」
一応お礼も込めて新年の挨拶をすると水都も返してきた。
そのままどちらとも無くゆっくりと口唇が近づく。
あと何回この言葉を伝えるんだろう。
そんなこと、神様にも分からない。
それでもずっと一緒に居れたらいいなと願うこの心がある限り、オレたちは伝えていくんだと思う。
『あけまして、おめでとう。今年もよろしくお願いします』
―――――――――ずっと一緒に居ようねという思いを乗せて。
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新年早々甘々な水空で♪良く考えると指輪をプレゼントする水空あまり見たこと無かったので・・・しかし似合わないなぁ〜水都に指輪(こらこら/笑)皆様がよい年を迎えれますように。
コメント
あきら様から頂いた年賀SSの水空です!新年早々、管理人は地獄を見ていましたので本当に心が救われたのを覚えております。アップの報告がかなり遅いにも関わらず、許可をして下さったあきら様には本当に感謝です。
甘々水空…素敵ですv貴重な作品を有難うございました。
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