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CHRONICLE

 

 

 

「髪、のばそうかなぁ…」

久しぶりに二人で並んで歩いていた帰り道でのこと。

リョーマがぽつりと呟いた。

「どうしたんだ、突然。」

突然のリョーマの言葉に驚きながら手塚はたずねた。

リョーマは聞こえているとは思わなかったんだろう。

なかなか話そうとはしない。

「リョーマ?」

手塚に促されてしぶしぶ口を開いた。

「…これ……」

リョーマが見せてきたのは先程コンビニで買った温かいペットボトルのお茶。

ラベルの一部分を指しながら見せてきた。

そこに印刷されていたのは

『髪の毛を切った長さが恋の長さ』

というものだった。

「これがどうしたんだ?」

このお茶を買うと−ペットボトルに限らず紙パックいりのものでも−どこかしらにこのような俳句のようなものが印刷されている。

リョーマが指し示したのもその中のひとつ。

手塚にしてみればたいして珍しいものとは思えない。

ましてやリョーマの「髪の毛伸ばそうかな」発言とのつながりがさっぱりわからない。

心底不思議そうな顔をしている手塚にリョーマはぽつぽつと言い出した。

「…これってさ、失恋したときのかんじでしょ。」

確かに失恋した人が髪の毛を切ったあとのような雰囲気がする。

「ああ、そんなかんじだな。」

「…だからね、切った髪の毛の長さが恋の長さと同じならさ…髪が長くなればなるほど一緒にいられると思って……」

オレ、国光とはずっと一緒にいたいし。

けなげなリョーマの言葉を手塚はとてもうれしく思う。

けれど…

「伸ばさなくてもいい。」

願掛けのようなリョーマの気持ちも解らなくはない。

けれど少なくとも今の手塚にとっては無意味なことに思えてしまう。

「今の長さのままのほうがいいと思うぞ」

でも…とさらになにか言おうとしたリョーマをさえぎりそれに…と手塚はさらに続ける。

「俺はリョーマを手放す気はないからな。」

頼まれたって離すものか。

自分を手放す気はない。

それはつまり自分と別れる気はないということ。

願掛けなんて必要ないと言ってくれているのだ。

その心が、自分と同じ手塚の気持ちが嬉しいくらいに伝わってくる。

「国光」

今ここで抱きついて伝えてしまいたい。

そんな衝動がリョーマの中にうまれる。

けれど誰が見ているかわからない住宅街。

誰かに見られていたらまずいので制服の裾を掴んで呼びかける。

「なんだ?」

「大好き」

「…ああ」

"それだけ?"という不満そうなリョーマからの視線を感じる。

手塚は裾を掴んでいたリョーマの手を自分の手で握りなおし耳元でリョーマにだけ聞こえるように囁いた。

「愛してるよ…」

 

 

 

隣には大切な存在のぬくもりをかんじながらお互いの気持ちをおもわず確認しあう。

そんなある冬の日の帰り道。

躰を繋げる事だけがお互いの気持を確認するすべじゃない。

なにげなく確認してみる。

こんな日もたまにはいいのかもしれない。

 

 

 

 

〜fin〜

 

 

カウンターの「2200」のキリ番で鈴羅 夢様からリクエストをいただきました。

大変お待たせしてしまってすみません

そのうえリクにこたえきれていない気が・・・

書き直し等受け付けていますのでいつでもおっしゃってください。

リク有難うございました。これからもよろしくお願いします。

 

 

 

コメント

 

上川碧音様のサイトで2200をゲットして書いていただきました〜リク内容は「ラブラブでいちゃついてる塚リョ」という何とも趣味丸出しなリクをしましたが、もうリョーマが可愛すぎです!ビバ乙女塚リョ!!一人画面の前で大興奮v髪の長さが愛の大きさ…私の愛は小さかったんだ…と思わず過去を振り返ってしまいました(苦笑)失恋は無いですが、別れて髪を切るという事をしない奴なので。セミロングを中心に季節で長さを変えてるので(夏は少し短く、冬は長くみたいな)私もロングをバッサリ切る位の方と巡り会いだいです!

川上様、素敵なお話を本当に有り難うございました。

上川碧音様のサイト「APPRECIATE」にはココからいけます。